アンティークのダイニングテーブルをあちらこちらと覗いていると、なんだかぶ厚い天板部分に脚が2本突き出たテーブルを見つける。たいてい脚には大きなドングリ状の装飾をつけたものが多いが、まぁこれは様式の一つ。
脚の部分の装飾に比べ、天板部分は小さく、それでいて不自然にぶ厚く見えるけど、実はこのテーブルにはカラクリがある。
このテーブルで重要なのはぶ厚い天板の部分。
こういうアンティークテーブルは下に天板が隠されていて、天板を引っ張り出して広げて使うことができるようになっている。これをドローリーフテーブルと呼ぶ。
本日はアンティークテーブル「ドローリーフテーブル」についてご紹介します。
ドローリーフテーブルの魅力
目次
- ドローリーフテーブルとは
- ドローリーフテーブルは日本の住環境にもピッタリ
- 傷みの少ないドローリーフテーブルを探そう!
- ドローリーフテーブルは、その便利な機能に弱点があった!?
ドローリーフテーブルとは
ドローリーフテーブルとは、拡張式・伸長式の仕様を持つテーブルの一つです。
天板のサイズを変えられるので、普段は小さくして部屋を広く使い、来客時には天板を大きく広げてテーブルを囲むことができます。
例えば、通常の2つ脚のダイニングテーブルはこんな感じです。
これに対してドローリーフテーブルはこちら。
天板部分が重なり合って、少しぶ厚くなっているのがわかりますか?
天板部分の両サイドを引っ張り出して、天板を左右に拡張して使います。天板を広げてもしっかり支えられるよう、脚はどっしりと重厚な作りになっています。
ちなみに脚のドングリみたいな飾りは、装飾によってバルボスレッグとかブルボーズレッグ、もしくはパイナップルレッグなどという名称で呼ばれています。
見事な彫刻が施されている物や、オーク材そのものの重厚感を感じるプレーンな形の物まで様々ですが、テーブルに高級感と重厚感を演出する美しい存在感。もともとは球根を象った装飾的デザインだとも言われています。
ドローリーフテーブルは日本の住環境にもピッタリ
産業革命以降、イギリスなどの都市部の人々は、過密な住環境、狭い部屋、小さなスペースの中で工夫して暮らしてきました。
家具にもその工夫が現れていて、部屋の隅を有効に使えるコーナーキャビネットや、入れ子にして収納に場所をとらないネストテーブル、使いたいときだけ大きくできる拡張式のテーブルもその工夫の一つなのでしょう。
ネストテーブルについてはこちらでご紹介しています。合わせてご覧ください。
こういった拡張式のテーブルは日本の住環境にもピッタリとハマります。
来客時の際には、みんなで食事を囲める大きいテーブルが欲しいですよね。でも、普段から大きなテーブルを使うと部屋をテーブルが占領してしまって生活スペースが狭くなってしまう。
ドローリーフテーブルはそんなニーズに応えたテーブルです。
アンティークのテーブルは少し重厚すぎて生活スタイルにそぐわない場合も多いのですが、ヴィンテージのドローリーフテーブルはシンプルでモダンなデザインが多いのが特徴です。
軽やかで使いやすく、木の風合いを楽しめるのでお薦めです。
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こちらはエクステンションテーブルなのですが、拡張式という点でドローリーフテーブルと一緒。
G-PLANのテーブルは脚も軽やかで、とてもモダンなデザインが魅力です。
G-PLANは様々な家具を製作していますから、G-PLANで椅子やサイドボードなどの家具類を揃えるのも良いですね。
G-PLANについては以下の記事でご紹介しています。合わせてご覧ください。
傷みの少ないドローリーフテーブルを探そう!
下記画像のドローリーフテーブルは現行品です。
アンティークを忠実に再現してあり、見事としか言いようがない美しいテーブルですね。
こちらはローテーブルなので、ソファなど座面の低い椅子に合わせて使うといいでしょう。
お値段もアンティークテーブルの半分以下なので、かなり嬉しい。
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ドローリーフテーブルは、その便利な機能に弱点があった!?
基本的にドローリーフテーブルはテーブルの天板を左右に広げて使う構造になっています。
左右に天板を広げると真ん中の天板が間に落ちて、たいらになる仕組みです。天板を広げるのは簡単ですが、閉じるときは真ん中の天板をはずして左右の天板を収納し、真ん中の天板を一番上にはめ込みます。
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一人でも天板は簡単に広げられますが、天板は重いので収納するときは大変です。
なので、天板が大きいサイズを購入する際はその点をよく考える必要があります。
なお、構造上、拡張天板部分は荷重に弱い傾向があります。
ドローリーフテーブルは左右に天板を拡張するため、拡張した部分の天板は下に脚などが無く、荷重に弱い傾向があります。
そのためアンティークのドローリーフテーブルは、テーブルの中央部分に重い物を乗せることが多かったと推測できますね。
そうなると長年使われてきたテーブルでは、天板を大きく広げたときに、重い物を乗せ続けてきた天板中央がわずかに沈みこみ、両端にかけて反り上がってしまうのです。
もしくは両サイドの拡張部分に荷重が長年かかり続け、拡張した際に中央の天板とズレが生じていることもよくあります。
「そり・ズレは僅か」と書かれている場合が多く、修復もされているのでしょうけれど、画像でも「ズレ・反り」を目視で確認できる物も多いです。
年代の古いアンティーク、天板がそれほど厚くないテーブルほどその傾向が強くなります。
アンティーク品をネットで購入の際には豪華な装飾部分に目をとられがちになりますが、きちんと天板の細部まで想像しながら画像を確認することが望ましいと思います。
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そういった点では、上記のような天板の綺麗な物にこだわる、または現行品や年代の浅いヴィンテージ品の中から探すのもお薦めですよ。
以上、四門がドローリーフテーブルについてご紹介しました。