アンティークの素人がアンティークの仕事をもらうまで

職業が自由業だと言うと、人は仕事内容が気になるらしい。
たいていの方が「どんなお仕事をされているのですか?」と訊いてくださる。

しかしライター業といっても幅が広い。私はその「ライター業」につい最近参入したばかりの最底辺&ど素人の人間なので、自分の仕事をどのように説明していいのかわからない。

「アンティーク屋のウェブショップで扱う商品の紹介文を考える仕事をしているんです」と答えると、「アンティークですか!すごいですね。お詳しいんですね。」と話が展開する。

どうしよう。
私は素人です。(´◉◞౪◟◉)それが何か

それは、冬のある日のこと。
アンティーク雑貨を扱う地元のお店に出かけて、私はたまたまトイレの中に張り紙を見つけた。

「アンティーク、WEBスタッフ募集 WEBライター募集」

募集の条件は『パソコンを持っている人、自宅勤務、文章がパソコンで打てる人、アンティークが好きな人』とある。出来高1記事700円。

なんとなく気になって、家に帰ってじっくり考えた。

当時の私はブログでアフィリエイトを始め、毎月10万円ほどのネット収入があった。1日何もしなくても3000円の小遣いが毎日入ってきたわけで、これは副業としてそこそこ満足できる収入だと思っている。

そんな私が今、わざわざ出来高1記事700円という安い金額で仕事をもらう必要があるだろうか。
いや、無い。(ような気がする)

しかしながら人気雑誌にもしばしば紹介される、地元でもかなり有名なアンティークショップである。
「お仕事は何を?」と訊かれたときに「アフィリエイターです」と答えても、100%の確率で「何それ?それはどんな仕事ですか?」という反応しか返ってこないが、「〇〇アンティークショップのWEBスタッフとしてライターをしています。」と答えればかなりの確率で「あ、スゴイですね。」と言われるはず。

よって私は〇〇アンティークショップで働いているという事実が欲しい。(ような気がする)
ただそれだけの理由で応募しました。(´◉◞౪◟◉)それが何か

昔の職人の手仕事をただで見せてもらえてアンティークの勉強できる(かもしれない)というのも動機としてありましたが。

お店に電話で「スタッフ募集に応募したいのですが」と連絡したら、「じゃぁ来てください」とおっしゃるので履歴書持って店長さんに会いに行きましたところ、仕事内容と報酬についての簡単な説明の後「採用は課題を出して、あなたがどんな文章を書くか見てから」ということになった。

メールアドレスをお伝えしたあと、店長さんに「アンティークはお好きですか?」と確認されたので「大好きで憧れはあるのですが、アンティークそのものについては全く詳しくありません。」と私は笑顔でお答えした。

アンティークとか好きなワケじゃない
むしろなんだか薄汚くて触るのもイヤだ
ついでに言えば、部屋に雑貨を飾り立てる女も苦手だ。

しかしそんなことは正直に言わなくても世の中はうまく回るのだ。
後日メールで送られてきた課題に私はウンウン唸りながら辛うじてこなし、無事採用されることになった。

採用理由は2つ。
文章をパソコンで早打ちできる人が他に応募してこなかった。
アンティークに詳しい者が文章を書くと専門用語を羅列してしまうため素人にわかりづらい。新規のお客開拓のために素人目線のわかり易い文章を取り入れたい。

つまり私はアンティークの素人だから、素人にもわかり易い文章を書くであろうことを期待されてお店に採用されたワケである。
残念な採用理由ではあるが、私は〇〇アンティークショップのWEBスタッフという肩書を無事手に入れることができて良かった。

働き出して気づいたのだが、
アンティークショップのスタッフ=アンティークに詳しい=教養がある・頭が良い

世間様ではなぜかこのような構図が浮かぶらしい。
周囲からの私の評価が上がって喜ばしい限りだ。

もちろん否定する必要はない。
そんなことは正直に言わなくても世の中はうまく回るのだ。

以上、素人なのに採用された四門でした。

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