アンティークのキッチン用品はディスプレイ用として選ぼう

以前、アンティークのキッチン用品(ガラスのスクイーザー)について
「日に当たるとキラキラしてキレイなアンティークガラスのスクイーザーで柑橘系のフルーツを絞ってフレッシュジュースを作ったら、毎朝楽しめますね!」
っていう内容の記事の原稿を書いて提出したら「料理に使えるようなことを書くんじゃない」と怒られた、雇われライターの四門です。皆さんこんにちわ。

詳しくはこちらをご覧ください。

『食品を連想させるな』と怒られた話
アンティークショップの専属ライターをしています。 アンティークの仕事をしていると、店側の様々な裏事情もあって「この仕事内容はどうかな(困)」というワケありな仕事も中には出てきます。今日はそういった裏事情を少しだけ話してみたいと思います。

もともとアンティークのキッチン用品はディスプレイ用として販売されていることがほとんどです。

「実用しないように」という注意書きこそ書かないものの、実用できるようなことも書いていない場合は、基本的にディスプレイ用として購入するほうが良さそうです。

実用できないのには理由があって、長い時間をかけて劣化する(腐食)等「実用に耐えない」ものと、素材自体が「実用してはいけない」ものとに分かれいます。

本日はその「実用してはいけない」理由についてご紹介していきたいと思います。

食品衛生法

実用できない理由のあるキッチン商品を販売する際に、食品を調理するような紹介文章を書いて、販売してはいけないことになっています。購入者に「実用できる」と勘違いさせてはいけないのです。

なので、曖昧な表現で紹介しているアンティークショップもあります。

アンティークショップでキッチン用品について、主に金属などで素材が確実でないものに「実用できる」と明言しないのには理由があります。それは食品衛生法です。

安全の確認できないアンティークの調理用品を紹介する際に、食品の調理を直接連想させる文章を書いてはいけないのは食品衛生法に抵触する恐れがあります。

1.食品衛生法

わが国における食器の安全性は、食品衛生法により規格基準が設けられ、その安全性が確保(保証)されています。食品衛生法第15条には、「営業上使用する器具及び容器包装は、清潔で衛生的でなければならない。」と定められています。また、第16条では、「有毒な、若しくは有害な物質が含まれ、若しくは付着して人の健康を損なうおそれがある器具若しくは容器包装又は食品若しくは添加物に接触してこれらに有害な影響を与えることにより人の健康を損なうおそれがある器具若しくは容器包装は、これを販売し、販売に供するために製造し、若しくは輸入し、又は営業上使用してはならない。」と記述されています。したがって、有害な物質が溶出して人の健康を損なうおそれのあるような食器具は、製造、販売、使用ができないことになっています。

 引用元は以下のサイトhttp://www.nite.go.jp/chem/shiryo/product/dish/dish4.html

この他にも新品中古に関わらず、銅製品や真鍮・シルバー製品はインテリア用としてのアンティーク独特の良い風合いや艶をだすため、特殊溶液を用いて腐食加工・洗浄等を施されている可能性もあり、こういった場合も加工内容が食品衛生法に引っかかってきます。
特に腐食加工されたアンティーク風の水差しは「実際に水を入れて使用しないでください」と書いてある場合が多い。

(´◉◞౪◟◉)それはもはや「水差し」ではないよね?

こちらはお土産として作られたアンティーク加工のエキゾチックな水差し。
ディスプレイ用として販売されているのできちんと「実際に水を入れて利用することはできません」と書いてあります。

特にわかり易いのはアンティークの銅製のケトルですね。
銅は錆びやすく緑青がふいてしまいますが、基本的に現在の見解では緑青は毒ではありません。
ではなぜ使ってはいけないのかというと、銅製品(ケトルや食器等)は直接食品にあたる部分に銅を用いてはならないと決まっています。そのため現在食品に触れる銅製品は食品に触れる面に錫メッキ(またはニッケル等)を施されています。

アンティークにはそういった安全基準がない時代の物・もしくは劣化により安全性が保証できないものが含まれているわけです。

なのでアンティークショップではこういった内容の商品は、間違いなくディスプレイ用として販売しています。

こちらのアンティークケトルは「お部屋の演出に」という表現で紹介されています。

まぁアンティーク屋などは商売上、どうしても販売の際に曖昧な表現を使いがちですので、「家で使おう」と考えて購入を検討される方はその点に気を付けてください。

※素材・品質が保証されている場合や、実際に食器・調理器具として販売している場合はこの限りではありません。

というわけで商品を紹介する文章には裏事情が透けて見えます。
使えるとも使えないとも書かない、嘘は書いてないが本当のことも書かない、グレーゾーンの文章にお気を付けください。

以上、グレーゾーンの記事を書く四門でした。