アンティークについて書いている仕事をしていると、店側の様々な裏事情もあって「この仕事内容はどうかな(困)」という仕事がときどきやってくる。
私もそこは仕事だから言葉を飾ってやり過ごすことになるが、今日はそういった話を書いてみたいと思うのね。
※ちなみにブログの画像はイメージですので、ブログ内容とは関係ありません
アンティークのキッチン調理道具はインテリア
以前、状態の良いガラス製のキッチンアイテムについての仕事を依頼されたことがある。
私はアンティークの仕事については日が浅く経験・知識ともにない。特に古物販売については全く知らない状態だったのよね。
いただいた資料を確認したところ、ガラス製とされるスクイーザーでした。要するにレモン絞り器ね。
上記の画像はダルトンの商品画像をお借りしているんですけど、
アンティーク商品として資料にあがっているのが、画像左下形のガラススクイーザーと同じタイプの普通の形のスクイーザーだったのね。(ちなみにホームセンターでも売っている)
( ゚Д゚)ホームセンターに売っているソレと何が違うのかよくわからない。
( ゚Д゚)しかし私が悪いのではない。←小さく書く
まぁ、その辺に売っている絞り器と同じデザインと形なので比較的年代も浅いヴィンテージ品が混ざっていたのかもしれません。
檸檬スクイーザ―なので、もちろんフルーツを絞るキッチン道具として文章を組み立てた私。
「日に当たるとキラキラしてキレイなアンティークガラスのスクイーザーで柑橘系のフルーツを絞ってフレッシュジュースを作ったら、毎朝楽しめますね!」っていう内容の記事の原稿を書いて提出したら
後日
「料理に使えるって書くんじゃない」と怒られました(怒)
(´◉◞౪◟◉)私が悪いのかーい(怒)
なんの説明もないままに書かせたほうが悪いんじゃないのかーい
私はその時初めて店のスタッフから「アンティークのキッチン用品は『食品・調理』を連想させるワードを使ってはいけない」という趣旨の説明を受けました。
そして「インテリアとしてお使いいただくよう書いてください」という文面とともに、参考として私の書いた文章をスタッフが書き直してメールで送ってくれました。
「アンティークのガラススクイーザーに水を入れて花を生け、キッチンインテリアとして窓辺に飾るととっても素敵ですね♪」と書いてありました。
( ゚Д゚)・・・。
4000円もするアンティークレモン絞り器に花を飾って窓辺で「まぁ素敵❤」って喜ぶ人が、世の中にはいるんだな~
(´◉◞౪◟◉)お金持ちって幸せだな~(白目)
嘘は書いていないが本当のことも書いてない
大きな声では言えないが、使えないスクイーザーを4000円出して買うくらいなら、同じ形・デザインで600円でおつりがくる新品を買うことを私はお薦めしたい。
「状態が良く、水漏れもありません。花を飾ったりしてもお使いいただけます」って書いてあれば、キッチンで調理器具として実用できると思い込んでしまうお客さんもいるはず。
しかし敢えてそこは「実用しないでください・実用できません」とは敢えて書かないのだ。
でも「実用できます」とも書かない。
嘘は書かない、でも本当のことも書かない。
腑に落ちなくて調べてみたところ、どうも食品衛生法にもひっかかってくるのではないかと勝手に推測してみたんですが、なんか違うような気がする。
まぁ、食品衛生法では「有害な物質が食品に溶出する恐れのある場合は食器として販売・使用してはいけない」云々の話なので、今回のガラスの場合、素材がガラスだから問題ないようにも見える。
ガラスだから問題が無いようにみえるが、やはりそこは「アンティーク」という理由があるのでしょう。アンティークのティーカップやお皿とは違い、調理でガンガン使うには耐久性に問題があるのかもしれない。
そういうわけで、アンティークのキッチン用品はディスプレイ用品として販売されているので、実用してはいけないと最近知った私です。
以上、四門でした。